おれのためのパウロがいないだろうか。生きるためのみちを分かりやすく解説してくれるキートン山田としてのパウロ。あと欲をいえばパウロさえいれば大丈夫、という世の中であればなおよい。テーブルマナーが分かっていてもスマートにワインを注文できなければアウトなのが西洋食堂の鉄の掟なのと同じで、自分なりに納得のいく理屈を知っていても振る舞いを伴わなければ意味が無い、という世の中ではパウロの力も半減。机上の空論だけで生きていける世の到来を希う。